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大統領のボイストレーニングとは?

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世界の政治的リーダーとも言われる、アメリカ大統領は毎年、内政・外政などの政策、国の現状について施政方針を表明する演説、一般教書演説(State of the Union Address)を行っています。これは予算教書・経済教書と並ぶ「3大教書」の1つで、大統領演説の中でも最も重要なものだといわれています。

2007年は1月にジョージ・W・ブッシュ大統領が行いましたが、「これまでの演説と比べて、残念ながら今回はあまり出来がよくなかったな」というのが、毎年この演説を聞いている率直な印象です。イラク戦争に対する重い空気がプレッシャーとなっていたせいか、前年と比べて声のトー ンが少し下がり、呼吸も浅く、声の響きが細くなっていたのです。

なぜこの演説にそんなに興味をもっているのかというと、一般教書演説はアメリカのボイストレーニングの最高峰である「プレジデント・ボイストレーニング」の成果が披露される場でもあるからです。

大統領ともなれば、毎日がありとあらゆる場所での演説の連続です。国民はその言葉・声の響きにいろんなことを感じ、それが人気や支持率に大きく影響してきます。そこで演説のクオリティを高めるために、大統領は日頃からボイストレーニングを行っていて、それが「プレジデント・ボイストレーニング」と呼ばれているのです。

プレジデント・ボイストレーニングの一番の特徴は、「威厳」「信頼」「安心感」といった印象を与えやすい音程やテンポを、一定に保ちながら話せるように訓練をしていくことにあります。なぜならリーダーの声が精神状態などに影響されて、上ずってしまったり、フレーズによって音程が バラバラになったり、話のテンポが乱れてしまうと、聞いている国民はとても不安な気持ちにさせられてしまうからです。

また話のテーマによって声のトーンを変えていくテクニックも必要とされます。例えば、「戦争」の話などであれば、声のトーンを強くして、強いアメリカを強調したり、逆に福祉がテーマであれば、柔らかく発声して、聞き手に優しさを感じさせていく、といった具合です。

声はその人の人柄や能力を聞き手に感じさせるツールであると気がついた、故J. F. ケネディ元大統領が、このプレジデント・ボイストレーニングを最初に取り入れたと言われています。大統領選を報道するテレビ放送が増えていた時期にテレビから伝わる自分の印象が選挙の行方を左右するということをいち早く察知したのでしょうね。

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