僕の仕事場の前には何本かとても年齢を重ねた木が立っています。この仕事場は静かでものを創作するにはとても適しているのですが、ひとつ難点があります。「さむい」のです。スタジオという環境はどうしても機材の関係で気温を下げて維持をしていかなくてはならず人間としての僕には少し低いのです。それならば!窓から入る陽のひかりから温度をもらおうとさっそく枝を切るはさみを購入し枝を落し始めました。枝の剪定方法など一切わからないし、木にもだんだん申し訳なくなるし、終いにはこれはいい選択だったのかまで考えていたところに面識もない70歳程の品の良いおじいさんが「これを使ってごらん」と高いところまで届くはさみを貸して下さったのです。それが何ともカラダに気持ちよく枝が切れるのです!こんな体感はあまり普段味わうことはできません。「そのおじいさんが、その枝を落すと木がもっと元気なるよ」「その枝葉はいい顔しているから残したらいい」など僕はただ「はいー」と言われるままに落していました。そんなことをしているといつのまにか僕たちのまわりには近所のおじいさんやおばあさんが落ちた枝を集めてくれたり、ロープで束ねてくれたり、終いにはお茶まで用意されました。ただ、陽を入れようと枝を少し切る作戦が何とも心地の良い時間に染まりました。お名前も知らないおじいさんなのですが今日の僕の中を通り抜けていきます。美味しいお茶でした。ありがとうございます。ところで仕事部屋は?枝を切り過ぎです!顔が暑くて暑くて汗を流しながら仕事をしています。切ったものは戻せません。今日も汗を流しながら進みます
