育て励ます声は第一声から

部下はあなたの言葉を注意深く聞いています。業務の内容や指示は一生懸命に頭にインプットしているでしょう。そして注意や励ましは、一つひとつを心に刻んでいるものです。

職場で部下の心を開かせるのは、言葉だけでなく声の力も大きいことに気付いていますか? 声の出し方は指導力に繋がります。

1.部下は上司の声から意図を汲み取る

自分が新人だった頃、上司からの注意をどんな風に受け止めていましたか?「報告したはずなのに」とか「その言い方はないんじゃないか」と反感を持ったことはありませんか?

部下の受け止め方も様々ですが、指導する立場としては素直に内容を聞き取ってもらいたいもの。話の内容・顔の表情・ジェスチャーはもちろん大切。しかしまず、注意・励ましをする際には、声の出し方を工夫してみましょう。部下は上司の真意を、声の響きから敏感に感じ取るのです。

2.育てられていると感じる響きを

部下が納得して話を聞いているかどうか、その様子を観察してみましょう。以下のうち、心当たりのある反応はありませんか?
・あまりこちらの目を見ない
・「あ〜」「えーっと」などが必ず言葉の前に入る
・だんだん声が小さくなる
・催促しないと返事がない
・口元や手先に力が入っている

このうち1つでも該当する様子があれば、部下は上司から「育てられている、自分のために言ってくれている」と、その場では感じていないでしょう。緊張をほぐし、かたくなになっている心を開かせるような雰囲気作りを上司は積極的にしたいものですね。

環境作りのひとつとして、あなたの声に着目してみませんか。例え厳しい注意でも「勉強になる、期待されているんだ」と感じさせることができれば、部下はどんどん育ちます。

部下に対して感じさせることのできる響きとはどんな声なのでしょうか。
次に部下を育てる声とその出し方についてお話します。

・声のトーン
上司はまず部下よりも少し低め(普段話をする中域の音からやや低め)の音声を使いましょう。注意を促さなければならないからと、勢いづいて高音から話し始めないようにします。

・効果
部下よりも低めの音を使うことによって立場を明らかにします。
上司の声からは責任感や説得感が伝わり、部下には安心感、信頼感が生まれます。

・注意点
ついカッとなって早口にならないように注意しましょう。

3.第一声から変えてみよう

伝えたいことがある時、最初から鋭く「おい!」「ちょっと」「○○さんっ」と言ってしまったら、相手を萎縮させてしまいます。内容を理解してもらうことが目的なので、最初からプレッシャーを与え過ぎると部下の受け皿は小さくなってしまいます。そこでまず、第一声を上司が工夫することで話を円滑に始めてみましょう。

・顔の見えるところで近くから呼びかける
・たっぷりと呼吸してから話し始める
・中域の高さであたたかいイメージで名前を言う

この3つを意識して、「○○さん」「○○くん」と呼びかけてみましょう。
安心や信頼を感じてもらえないと注意も通じません。少しずつ理解が深まれば部下は変化し、その変化によって上司も育ちます。包み込みような声が職場のムードもよりよい方向へと変えていきます。